障害者雇用の就職が決まるまでの長期戦に耐える

30歳を超えたのに職歴が1年しかない私のように、職歴が少ないなど不利な条件の人ほど就職活動は長引きがちです。

私も結局、履歴書を作り始めてから1年以上経ってようやく採用が決まりました。
正確には、準備期間(障害者雇用について調べたり、履歴書や職務経歴書を作った)が2ヶ月、行動期間(応募して、面接を受けて、不採用になって、の繰り返し)が1年弱、という感じです。

就職がなかなか決まらないと、どんな人でもストレスに感じます。
特に発達障害では、先の見通しの付けづらさの特性からか、「目の前のことに全てを注ぎ込んだのに不採用」が続くと、人一倍ストレスを抱えてしまうという方も多いのではないかと思います。

私も、先の見通しが立たないと不安が強くなり、目の前のことに手が付けられないことがよくあります。
書類送付後や面接後に、なかなか結果の連絡が来ず、いつ電話が掛かってくるかと気になっているうちに、少しずつ体力が削られていく感覚でした。

そんな状態のなか、何もかも全力で活動していると、必要以上に精神をすり減らすと思います。
あくまで就職はゴールではなくスタートなので、私はもっと効率よく活動していくべきだったなと思っています。

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力を注ぐバランスに気を付ける

私は最初、本当に働きたい会社・仕事を探し、かなりの時間を掛けて志望動機を考えていました。
それらの全ての会社で、書類審査すら通過できないどころか、結果の連絡がないこともありとても落ち込みました。
今思えば、「あれだけ時間を掛けて書類を作ったのに・・・」とやる気を削られていたのは、本当に勿体なかったと思います。

精神障害者は雇うつもりがない・蚊帳の外、という大手企業も多いです。
条件の良い大企業にはたくさんの応募がありますので、精神障害者手帳という表記を見つけたら即不合格という会社もあるはずです。

会社側が行うべき合理的な配慮が分かりやすい、勤怠状況が安定している場合が多い、身体障害の方を採用したい。
そういう会社に向けて、志望動機を入念に練るのはあまりに非効率的です。
十分な時間を掛けるのは、書類審査ありの企業であれば面接に呼ばれてから、合同面接会では次の試験に声が掛かってからで良いと思います。

ですが、履歴書用に応募先に合っている簡単な志望動機は用意してくべきです。
私は、入社後に担当するであろう仕事に対するモチベーションを、志望動機のメインにしていました。
一般事務の求人を狙っていたため、一般事務に対するやる気と貢献できるスキルを書いた文章を使い回していました。

書類審査を通過し、次の面接に呼ばれてからは、かなり時間を掛けて会社に対する志望動機を考えました。
面接の場で熱く語ることができれば、書類で浅い志望動機しか書けていなかったとしても、十分逆転できるはずです。

身の丈に合った求人にも応募してみる

先ほども書いたように、私は最初は働きたい会社を厳選して応募していました。
無駄な時間が取られなかった分、結果的にそれも良かったのですが、もっと身の丈に合った採用される確率が高い求人にも応募し、自信を付けることも必要だったと思っています。

そのためには、周りの方の評価を真摯に受け止めることが必要です。
例えば、信頼できるハローワーク相談員の方と何回も相談し自身を知ってもらい、現状の正直なレベルや求人を教えてもらう。
今思えば、私のあまりに短すぎる職歴と長いブランクを考えると、最初の頃に使っていた営利目的である求人サイトの利用は難しかったように思います。

私の場合、最後の最後に条件の良い大企業から内定をもらえましたが、それまで内定をもらえた企業は一社もありませんでした。
一度でも内定をもらえた、自分を必要とする企業があれば、気落ちせず長い期間を過ごせたように思います。

自信を持って面接に臨む

合同面接会の場合、人気企業にはたくさんの人が並びます。
ですが、萎縮しすぎる必要は全くなく、むしろ自信を付ける材料を探してみてください。

はっきり言って、面接を受ける方の中には、就業意識のあまりに低い人も多いです。
同じ求人を受けるライバルの中には、身の丈に全く合っていない求人に応募してきた方も結構おられます。

例えば、会社はフルタイムで勤務可能な人のみ募集している(求人票に「勤務時間の相談:否」と書かれている、会社は通院時間の配慮程度しか考えていない)のに、週3日程度の時短勤務を希望している人が合同面接会の列に並び、応募するそうです。

大丈夫だろうかと不安に感じ過ぎて自信を無くすのは、無駄に疲れますし勿体ないです。
「しっかり準備をしてきた。ここで働くのは、私が誰よりも相応しい。」と気持ちを高めて面接に臨めるのが理想だと思います。

主観的な考え方に囚われすぎずバランスの良い考え方ができるかどうか、というのは、就職後に長く働き続けるためにも必須な能力だと思います。
それを試されていると思いながら就職活動を続けました。

自身の発達障害の特性と向き合いながら就職活動という時間を過ごせたことで、私は少しながら生きづらさの緩和ができてきたように思っています。

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コメント

    • 2017年 7月 15日

    記事読ませていただきました
    自分は今ハロワークに通っている大学4年生です
    手帳を取得して大手に就職してみては?とハロワークの方に助言頂きました。自分もその場では受かれてしまいましたが、貴方の記事を読むことで少し冷静になることができました。ありがとうございます
    簡単に決まるものではないですが、この夏自分なりに挑戦してみようと思います。
    ブログ本当にためになりました。また見させていただきます

      • yuu
      • 2017年 7月 15日

      初めまして。
      ハローワークの人から、障害者雇用として「大手に」就職しては?と言われるということは、とても優秀な方なのだろうと思います。
      私の投稿を読んで冷静になれた、とのことですが、必要以上にネガティブになる必要はないと思います。

      ただ、それだけ優秀な方だからこそ、「入社後」についてよく考えて行動される方が良いかもしれません。
      障害者雇用ですと確かに大手に受かりやすいかもしれませんが、会社によっては一般枠と障害者枠の仕事内容に格差があるようなところもあるようです。

      せっかくの新卒ですし、就職活動を通じて、障害者雇用だけに拘らず一般枠としての世界もしっかり見ておく方が、後々のためになるかもしれません。
      少なくとも視野の狭い私には、最初に一般枠の総合職として働けたことが、とても良い経験となりましたので。
      (最初は一般枠で就職をという意味ではなく、一般枠の面接を受けて人事担当者と話をする貴重な経験を積んでおくべき、という意味です)

      参考になったとのこと、とても嬉しいです。
      前向きに行動され、幸せな社会人生活を送れることを祈っています。

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