障害者雇用では長所をしっかりアピールすべき
私が長いブランク期間などの悪条件にもかかわらず大企業から内定をいただけたのは、配慮だけでなくきちんと長所を伝えられたことが大きいです。
障害者雇用において、配慮事項をしっかり伝えることは大切です。
きちんと伝えておかないと、いざ働き始めたときに企業とのギャップが生じてしまい、長く働き続けることが難しくなることも多いようです。
ですが、終始こちらの希望を伝えるだけだと、なかなか先の面接には進めないと思います。
私も障害者枠での就職活動を始めた頃は、「私の障害特性について・会社に配慮を求めること」ばかりを列挙していたためか、全く手応えがありませんでした。
必要以上に・安易に配慮を求めないことと、長所をきちんと認識しておくことが、とても大事だと思います。
配慮事項は厳選する
発達障害の特徴などを調べてみますと、たくさん列挙されたものが出てきます。
就職活動を始めた私は、それを見て「私もコレが当てはまる!」と感じ、履歴書にいくつも並べていました。
ですが、それでは面接に全く呼ばれませんでした。
相当手が掛かる人だという印象を与えていただろうと思います。
求める合理的配慮より、長所の数を多く書くようにしたところ、徐々に興味を持っていただけるようになりました。
配慮事項は、限りなく厳選してお伝えすべきです。
私が参考にしたのは、以前の記事で紹介しました、石井京子さんの書籍です。
発達障害の私が参考になった書籍(就職活動編)
困難なことをただ伝えるだけでなく、対処法・軽減方法まで伝えることが大切です。
そういった、必要以上に不安にさせない配慮事項の表現方法が、とても参考になりました。
『自分の』障害と深く向き合う
就職活動の書籍を読んでいると、よく「短所を長所に変えることが大切」ということが書かれています。
ポイントは、一般的な障害の特性ではなく、自分自身の特性を探し出すということです。
ヤフー知恵袋などにて、「私はADHDなのですが、企業に求める合理的配慮として、どのようなことを書けば良いのでしょうか?」といった質問をされている方がいますが、そういった考えをしている間はなかなか就職に結びつかないと思います。
発達障害は特に、人によって特性の強弱が全く違います。
例えば私は、「エクセルなどのデータから誤りをチェックする作業」は不思議と苦手・苦痛ではありません。
どっぷり集中してしまうからか、むしろ他の人よりも良く気付くようです。
一方で、「物事を同時に進めていくこと」は大の苦手です。
どちらも「ADHDの人が苦手とすること」としてよく挙げられていますが、私にとってはむしろ得意であったり、案の定苦手であったりします。
苦に感じない=長所
私の就職活動時、長所だと強くアピールできることはありませんでした。
人に自信を持って誇れる長所は、残念ながら未だに1つも見つかっていません。
ですが、「多くの人にとっては苦痛に感じそうだけど、自分はそこまで苦に感じないな」ということは、堂々とアピールすれば良いと考えるようになってから、気持ちがとても楽になりました。
それを「他の人より『ほんの少し』秀でていること」、すなわち長所だと考えるようにしています。
この考え方は、自己肯定感を高めることにも良い影響を与えると思います。
あれもできない、これもできない、と苦手なことばかりピックアップしても、良い方向には進めません。
完璧な人なんていない
私から見て、仕事においても人間性においても完璧に見える上司が、こんな話をしてくれました。
「○○さんは××が弱点だし、オレの△△な所は大きな欠点。
完璧に見える人にも何らかのウィークポイントがある。
そういった個性が人それぞれあるからこそ、人と関わることは面白いんじゃないかな。」
その話を聞き、私は発達障害の傾向がある・ないにかかわらず、完璧な人なんていないのかなと思うようになりました。
今は自分の欠点を「自覚できている」のは、とても良いことだと思っています。
そして、自分の欠点を必要以上に卑下せず、長所を伸ばしたり短所を克服しようとする人が、周りから魅力的に映る人なのだろうと考えています。
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